
浦安市中央図書館(浦安市猫実1)で3月15日、鶴見大学教授の元木章博さんが「3Dプリンターがひらく未来」をテーマに講演を行った。
元木さんは「3Dプリンターは3D データを元に立体物を成形する。3Dデータを入手するには大きく4種類あり、インターネット上からダウンロード、3Dスキャンやフォトグラメトリで生成、写真からモデリング、自分でモデリング、という方法がある」と紹介。
「この中で一番初心者向けの『インターネット上からダウンロード』は、立体物の3Dデータがネット上に既にアップされており、『3D データ』で検索してダウンロードすれば使え、無料のものも有料のものもある」と説明する。
「3Dスキャンやフォトグラメトリで生成」は、元木さんは無料アプリをダウンロードし、小さなヒヨコのぬいぐるみをその場でスキャンをして3Dのデータ化を実演した。360度アプリで撮影することで3Dデータを制作。「写真からモデリング」「自分でモデリング」については、写真などを使って説明し、3Dプリンターの使い方について説明した。
元木さんは自らも図書館長を務めていたことから、図書館と3D模型の関係について、「図書館は健常者のためだけでなく、目の見えない人のために必要な情報を貯蔵し共有する役割もあるのでは」と話す。「例えば、目の見えない人は福岡タワーの形を、3D模型に触ることで初めて形を知ることができる。そのような模型を図書館に置くことで、視覚障害者のための情報共有という役割もあるのではないか」と呼びかけた。
同館のファブスペースには3Dプリンターが設置されており、市民は事前の講習や予約をすることで利用できる。使用料は10分につき150 円、材料費はフィラメント10円/グラム。